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月に呼ばれて海より如来る

2010年11月27日 22:23

いつもの長門さんセレクションより。

月に呼ばれて海より如来る (徳間文庫)月に呼ばれて海より如来る (徳間文庫)
(2001/07)
夢枕 獏

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作者は夢枕獏。良く作者名は見かけるのだが、今回の『月に呼ばれて海より如来る』が私にとっての初・夢枕獏作品となった。

物語は吹雪のなかのテントから始まる。大学時代の山岳部仲間とヒマラヤのマチャプチャレに挑んだ麻生は中腹キャンプで足止めを食らっていた。信仰の対象となっているマチャプチャレの頂は、未だ人が足を踏み入れた事がない聖域だ。止まない雪と雪崩と高山病に襲われ仲間を失いながらも、なお頂上を目指した麻生。そこで目にしたのは、アンモナイトの化石と、巨大なオウムガイの螺旋だった…。

手足の指を凍傷でなくしたものの、奇跡的に命は助かり日本に戻ってきた麻生は、オウムガイに興味を持つ。完璧な螺旋を持つ生きた化石オウムガイ。進化の果て突如滅び去ったアンモナイト。二つの種の明暗が別れたのは何故なのか。
オウムガイの神秘に迫る麻生を監視する「ある人」の目的はなんなのか。全ての謎を残したまま第一部は幕を閉じる。

第二部は舞台が変わって、人食い熊を追う猟師の物語となるのだか、こちらは途中(冒頭)までしか収録されていない。

本書のあとがき(1999年)によると、「月に呼ばれて~」は現代編、江戸編、未来編の三部作構想であるとのこと。また他の作品の執筆で忙しいから続きはあと十年くらいしないと書けないとのこと。
2010年現在まだ続編は出ていないらしいが、『混沌の城』という別の作品が第三部的な性格を持っているということだ。

夢枕獏は未完のシリーズを多数抱えている作家なので、期待せず待つしかない。

この作品は「宇宙とは何か」という夢枕獏風の問いである。問いであるからして、中途半端に完結させられてしまうより、謎のままでもいいかとも思う。
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