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時をかける少女

2007年02月23日 20:03

タイム・リープ―あしたはきのう』を読み終わったら、急に筒井康隆の『時をかける少女』が読みたくなった。昔一度読んでいるのだが、理科室にあったあやしげな薬の所為で少女がタイムスリップする、という大雑把な記憶しか残っていない。

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十年ぶりぐらいに読み返してみると、タイムトラベルモノとしては気になる部分があった。例えば主人公の少女が得るのは、タイム・リープとテレポーテーションが組み合わさった能力であるが、過去に戻るとそこにいたはずの過去の少女は掻き消えてしまうのだ。同じ時間に同じ人物が二人いるのはおかしいという質量保存の法則とかは考慮されているが、いなくなった過去の少女はどうなるのだろう。過去に戻ることによって、その時点から先の時間はごっそり消えてしまう。少女の記憶の中以外は。つまり過去に戻るという行為自体が、未来を変えてしまうのだ。これは危険じゃないか。下手したら未来人が来た未来が失われてしまう。まあ最終的には未来人が全部つじつまを合わせてくれたのかなとも思う。科学が進んでいる未来からの未来人が、そのことを考えて忘れているはずがないもんな。

というかそもそも薬でタイム・リープ、という手段からして首を傾げざるを得ない。人間がもともと持っている潜在能力を発現させるための薬らしいが、超能力と呼ばれるテレポーテーションやサイコキネシスを生身の人間が行えるという設定を認めるのには、やっぱ少し抵抗を覚える。

昔の私だったら。超能力を否定するだけの常識/知識を身につけていないころの私だったら、純粋にそういう潜在能力を開放してくれる薬にあこがれたのかもしれない。ああ大人になるってことは、夢を失っていくことなんだね…。とかいいつつ今でも私は思いついたときにテレパシーやサイコキネシスの練習をやってたりする。頭の中の理論的な部分は超能力なんてあるわけないと否定しているが、非理論的な部分ではひょっとしたらとか思っている。サイコキネシスとかテレポーテーションとかなんてできるわけないけど、万が一うっかりちゃっかりできちゃったらラッキー、っていうレベルだけどね。

取り合えず一万歩譲って人間が潜在的にテレポーテーション能力を持っていて、それを薬で制御できるようになったとしよう。そして「時間移動も、タイム・バリヤーなどで、すでに可能である」ということにしよう。タイム・バリヤーなるものがどんなものなのかは分からない。でも言葉の響きから機械っぽい気もする。作中に出てくる「トランジスター・ラジオに似た装置」がそれなのかもしれない。問題は、機械による時間移動の効果を薬に盛り込むことなんてできるのか、ってことだ。普通に考えると二つはなかなか相容れなさそうな気がする。それなのに、テレポーテーションの薬にラベンダーの香料を加えるだけで、目的のタイム・リープ+テレポーテーションの薬ができてしまうのだ。これはとっても不可解ファンタジー。なんてチープロマンチック。おまけに薬を作るのに必要な器具・設備も、中学校の理科室にあったもので事足りてしまうのだ。そんなにお手軽でいいのかよ…(やっぱり私は夢を失ってしまっているみたいだ)。


無粋にもこまかいことにつっ込んでしまったが、『時をかける少女』が学園青春タイムトラベルモノの名作である事には間違いない。

時間跳躍というSFっぽい設定に、甘酸っぱい青春のなんちゃら(女の子と男の子の微妙な関係)をミックスしてあるという点において、『タイム・リープ』が90年代の『時をかける少女』だと言われているのも頷ける。


そういえば『時をかける少女』といえば去年アニメ化されて(正確には原作から20年後の世界が舞台だが)なかなかの高評価を得ているらしい。今のところみたい映画私的ランキングトップ5に入っている。レンタルレンタルっと。


関連:
タイム・リープ―あしたはきのう
サマー/タイム/トラベラー関連作品
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コメント

  1. ユキノ | URL | -

    こんにちは(^_^)

    時をかける少女、好きです。
    いま読むと古くさいけど、発想がおもしろい!

    続・時をかける少女も有りますよ。
    これは作者も筒井さんではないし、笑える作品です。

  2. ねお | URL | NJl7JW7A

    どもどもこんにちは。
    読み始めは時代を感じさせられる会話文に違和感がありましたが、内容に引き込まれると気にならなくなりました。
    続・時をかける少女、今度読んでみます。と、思ったら絶版なのかな。うーん探してみます。

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