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涼宮ハルヒについて大いに語る。その五。

2006年11月06日 22:50

「涼宮ハルヒについて大いに語る」シリーズ五回目となる今回は、『涼宮ハルヒの暴走』二冊目の短編集である。収録作品は、『エンドレスエイト』『射手座の日』『雪山症候群』。

涼宮ハルヒの暴走 涼宮ハルヒの暴走
谷川 流 (2004/09/28)
角川書店

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『エンドレスエイト』がなぜかかなり好き。

でもふと電卓を片手に読み返してみたら疑問に思う点が。
古泉いわく
「涼宮さんは時間を切り取ったんです。八月十七日から三十一日の間だけをね。だから今のこの世界には、たった二週間しか時間がないのです。八月十七日から前の時間はなく、九月一日以後もない。永遠に九月の来ない世界なんです。(略)時間が八月三十一日の二十四時ジャストになった瞬間、一気に全てがリセットされて、また十七日に戻って来るというわけですよ。よく解りませんが、十七日の早朝あたりにセーブポイントがありそうですね」
いまいちはっきりしないのだが、十七日と三十一日も丸々勘定に入るようなことを言っている。そうすると八月十七日から同月三十一日までというのは、十五日間あるわけだよ。カレンダーを指差し確認したからたぶん間違いない。つまりキョンの計算は間違っている。のべ日数は216872日じゃなくて232470日で636.5年。15498×14や216972÷356.25を暗算で計算したのは相当すごいと思うけど、残念でした。それにしても636.5年。気が遠くなるな。

二週間限定の夏休みがループしているって言うだけでもなかなか楽しい設定なのに、それが一万五千四百九十八回も。キョンも言っているけど、平仮名で20文字もかかる単語なんだぜ。数十回とか数百回とかそういう常識的な回数のループでなくて、一万と数千回。さすがハルヒ。スケールが違うね。

ついでにもう一つ疑問。年数にして636年あまりの期間、長門は相変わらず本を読みまくっていたはずである。そして長門はこのループ期間の記憶を保持し続けていた唯一の存在である。例えば長門が一日に2冊本を読むと仮定しよう(根拠はない。もっと読んでいるような気もするが)。すると636年間で読めるのは、約46万冊。世界中のSFとミステリを読み尽くすのが可能なんじゃないだろうか。

想像だけで語るのも真実味がないので、資料とつき合わせてみる。図書館に所蔵されている本の数の資料を探していたら、東京都杉並区の図書館要覧(PDF)を見つけた(平成15年度実績だけど)。杉並区はいわゆる住宅地区なので、杉並区の図書館を基本にしても特に支障はないだろう。

杉並区には11の区立図書館があり、一番の所蔵数を誇るのが約56万冊の中央図書館。他の図書館は大体10万から15万冊の間に収まっている。要するにもし長門さんが一日平均2.4冊本を読むとしたら杉並区中央図書館の蔵書を全て読みきることができるわけだ、このエンドレスエイトの期間中に。おまけに図書館にあるのはフィクションだけじゃない。総冊数の四分の一がフィクションだとすると、四分の一の期間で読破してしまう。仮に一日一冊ずつしか読んでいないとしても全てのフィクションを読み終わる計算になる。そりゃ流石の長門さんも退屈するわな。

長門さんは最初翻訳SFを好んで読んでいたが、途中でミステリに食指を動かしたり、原書に手を出したりしている。エンドレスエイトの前と後とで読書傾向が変化したかどうかちょっと気になる。エンドレスエイト前が翻訳小説で、後が原書だったりしたらなかなか芸が細かいな。時間があったら調べてみよう。・・・ふと疑問に思ったんだが、長門さんは原書をどこから手に入れてきているんだろう。公立の図書館にはそこまで大量の原書はおいてないだろうし・・・。

クリティカルネタバレ反転↓
もしも一生八月のままで九月が来ないことに気が付いたら、私だったら絶対課題をやらなきゃという気は起こらない。来ないかもしれない(そして過去一万五千四百九十八回来ることがなかった)新学期のために一日まじめに勉強するなんて無理無理~。私には夏休みを終わらせることは無理だな。いやーキョン、君はなんて偉いんだ。


『射手座の日』
コンピ研が自作ゲームで勝負を挑んでくる話。長門さん最強伝説の一部。いらいらしているらしい長門さんを拝める。
キョンがここで感じた長門の変化というのは、『消失』とかに絡んで来るんだろうけど、それは気が向いたらまたの機会に。


『雪山症候群』
冬の合宿で鶴屋さんの別荘に遊びに来たSOS団+キョン妹+シャミセン。早速スキーに繰り出したSOS団だったが、気がつけば吹雪に見舞われ、行けども行けども人里にたどり着かない。不思議な空間に囚われてしまったようなのだ。そんな一行の目の前に怪しげな屋敷が現れる。人っ子一人いないのに、何故だか必要なものは全部そろっている。ついでに時間の流れ方がおかしいときている。極め付けに頼りの長門が倒れてしまう。どうなるSOS団。

正直よく解らない話だな、と。実際SOS団の身に何が降りかかったのか、誰が何の目的でこんなことをしたのか、古泉の説明しか読者には与えられていない。そして私は古泉の言うことに全面の信頼を寄せていない。(いや、一度は組織を裏切ってキョンの味方(=長門さんの側)につくと約束してくれたことには、好感をもてるけど。)それになんで方程式をとくことで脱出口が現れるのかも納得できない。露骨なご都合主義っぽい。館の時間の流れが変なことの意味が解らない。長門さんが団員に見せた幻影が、そのような行動を取る意図がわからない。解らないことづくしだ。

こまごまとしたシーンは好きなんだけどね。
鶴屋さんのキャラがかなり確立されているとことか、キョンがハルヒに長門のことを話すとことか。
鶴屋さんはいいね。めがっさにょろにょろいい感じ。それにただの明るい無駄にハイテンションで妙な言葉遣いの先輩ってだけじゃなくて「みくるをよろしくっぽ。あの娘があたしに言えないことで困っているようだったら助けてやってよっ」とかに鶴屋さんの懐の広さとみくるへの愛が垣間見れる。

重箱の隅。
『消失』のラストで
「メリークリスマスイブ」
陳腐なドラマの最終回なら白い結晶が一粒ハラリと落ちてきて、それを掌で受け止めながら「あ」とか何とか言うべき日なんだろうが、どうやらホワイトクリスマスになりそうになかった。今日は呆れるくらいの快晴である。
p248
とかいっているが『雪山症候群』では
ふと窓に目がとまる。空が出し惜しみしているような景気の悪さでポツポツと雪が降っていた。
p197
とある。雪は降りそうもないんじゃなかったんかい。これもハルヒマジックなのか?



そうそう。『暴走』は巻頭カラーページのイラストが必見だということを書き足しておく。

関連:
涼宮ハルヒについて大いに語る。その一。
涼宮ハルヒについて大いに語る。その二。
涼宮ハルヒについて大いに語る。その三。
涼宮ハルヒについて大いに語る。その四。
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