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ルー=ガルー:狼は絶滅した、少女は狼になった。

2004年08月13日 00:00

ルー=ガルー ルー=ガルー
京極 夏彦 (2004/11/19)
徳間書店

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人気作家京極夏彦の近未来SFサスペンス。
この本、四回ぐらい読み直したけどそれほど面白い。

綿密な世界観。
一癖も二癖もある、脇役と呼ぶには惜しい名キャラクター達。
緊張感に満ちた少女連続殺人事件とだんだん明らかになる真相。
後半のスピード感あふれる展開。
圧倒的なボリューム。

どれをとっても満足した。


ただひとつ言うならば、主人公(語り手)があまりにも役立たず。
京極堂シリーズの関口君もそうなのだが、なまじ脇役が個性的過ぎるから主人公が霞む。

天才だけどかなり抜けてる「都築美緒」。
男の子っぽいミステリアスな「神埜歩未」。
戸籍のない中国系拳法使い「麗猫」。
丁寧なしゃべり方をする占い葬式娘「作倉雛子」。

こんないい味出しているキャラに、主人公であろう牧野葉月は負けちゃってる。
実は私は無能な主人公ってあんまり好きじゃないんだけど。


もちろん、内容もなかなかいい。

データ上の現実と仮想のあいまいさ。
人に直接会わないでコミュニケーションの取れる生活。
死というものがリアルに感じられなくなった日常。
ネットワークに繋がることによって得る便利さと安心。
一方それを介して個人を監視することのできる社会。
人とのつながりの希薄になった世の中で、人のために戦う少女たち。

いかにも京極夏彦らしい、理論的な文には思わずイロイロと考えさせられる。
読み返してみて思ったけど、好きな本ベスト10に入るかもしれない。

ちなみに私が好きなのは、神埜と都築。
都築の紙一重ッぷりがいたく気に入った。
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