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NOVEL21 少年の時間―text.BLUE:ゴールデンブラウンの日にはドラゴンを退治する

2004年08月17日 00:00

NOVEL21 少年の時間―text.BLUE NOVEL21 少年の時間―text.BLUE
デュアル文庫編集部 (2001/01)
徳間書店

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「少年」をキーワードに集められた六つの短編。この本は、厳密に言うとSFじゃない。ハイブリッドアンソロジーと言うらしい。ようは、今の作家たちによるジャンルを問わない短編集だ。それでもSFっぽい作品は結構含まれている。

収録されている作品とその作家は以下のとおり。

鉄仮面をめぐる論議(上遠野浩平)
夜を駆けるドギー(菅浩江)
蓼喰う虫(杉本蓮)
ぼくが彼女にしたこと(西沢保彦)
テロルの創世(平山夢明)
ゼリービーンズの日々(山田正紀)

まあ、「ぼくが彼女にしたこと」以外はSFと呼んでしまってもいいんじゃないだろうか。これはなんというか、アダルトちっくというかなんというか…。

「夜を駆けるドギー」は近い将来のネット上のコミュニケーションと、ペットロボット(AIBOみたいなもの)の問題点を提示する作品。某巨大掲示板風な会話などが、面白い。というかどことなくリアルで少し気味が悪いくらいだった。

「ゼリービーンズの日々」はなかなか好きだ。どこがどう好きなのかはうまく表現できないのだが。シオドア・スタージョンの「人間以上」をモチーフにしている。そう、どこかに障害を持っている人は、普通の人間以上の能力を代わりに得ているのかもしれないのだ。彼らは、三次元にとらわれないで現実を見ることができる。少年少女を厳しく取り締まる法律が施行される社会で、彼らは大人たちの悪意に立ち向かっていく。

上遠野浩平は「ブギーポップ」シリーズを書いている人だ。これまた不思議な能力を生まれついて持ってしまった男の叙事詩(?)である。彼に触れるものはすべて水晶化してしまう。この能力ゆえに、彼は孤独な兵器だった。

「蓼食う虫」は、すでにどこかで使われたテーマな気がする。人類が漂着した星は、人間の願ったものを具現化して与えてくれる…。

「テロルの創世」は人間の影として生きるクローン達の物語。オリジナルの人間のために生き、死んでゆく子供ら。人間とは何かを考えながら読むといいのかも(しれない気がする)。


全体として面白いが、やっぱり作品によって当たり外れがあると思う。
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