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ガダラの豚

2006年07月27日 00:00

ガダラの豚〈1〉 ガダラの豚〈1〉
中島 らも (1996/05)
集英社

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ガダラの豚読了。

文庫本にして三巻。

アフリカの呪術に関する研究をする民族学学者、大生部は8年前アフリカでの現地調査で気球の落下事故により長女を失った。それ以来、大生部はアル中に、妻の逸美は精神を病んだ。大生部は超常現象系のテレビ番組に出演したりして、次期アフリカ調査のための資金を稼いでいる。逸美は心の救いを求めて、インチキ新興宗教に入れ込んでしまう。大生部はテレビ番組で知り合った「超能力狩り」の異名を持つマジシャン、ミラクルとともにインチキ教祖の超能力を暴き、逸美を取り戻した。そんな大生部一家にテレビ局から新しい企画が持ち込まれる。大生部ファミリーアドベンチャー・イン・アフリカとでも言うべきその特番で、大宇部、逸美、長男の納、研究助手の道満、超能力青年清川、テレビスタッフ六名はケニアに飛んだ。現地で大阪弁を喋るガイド兼通訳のムアンギと合流し、村全体が呪術師の一族で構成されるという「クミナタトゥ」という村を目指す。通過地点の村で一番力のあるといわれている呪術師オプルをたずねると、不吉な予言と「バキリに近づくな」という忠告をうける。それを半ば無視する形でクミナタトゥに到着する一行。8年前の調査時に村を訪れたことがあった大生部だったが、村の変わりように唖然とする。なんでも7年前虹の出た方向からアルビノで盲目の呪術師バキリとその弟子キロンゾが村にやってきて以来、バキリと村の呪術師は緊張状態にあるらしいのだ。バキリの力を恐れる村人達。長老の制止を聞かずバキリの取材を大生部達は敢行した。バキリの強大な力の秘密は彼のキジーツ(呪具)に隠されているらしい。夜中にバキリの家に忍び込んだ道満はキジーツの秘密を目の当たりにする。そしてキジーツを奪って一行はケニアの地から逃げ出すように去る。日本で漸く平和な暮らしを取り戻した大生部一家。しかしバキリはキジーツを取り戻すために日本に潜入していた。次々に殺されていく関係者。そしてついにバキリと大生部のテレビ対決が組まれる。果たして生き残るのは・・・。



中盤まではそこそこ引き込まれた。しかし終盤ちょっと拍子抜けしたかな。
私としては呪術というものが実際に現代科学の理解を超えてあるのかないのか、ということを明らかにする必要はなかったと思う。無理やり超常現象的なことを持ち出してきても、かえって興醒め。例えるならば、映画ジーパーズクリーパーズで正体のわからないものに追いかけられるということは怖かったのに、実際に化け物が出てきたら笑ちゃってどうしようもなくなる感じ。もうすこしわかりやすく言うと、リングで貞子がテレビから出てくるのは可笑しいと思ってしまう感覚。・・・わかりにくいか。
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海がきこえる

2006年07月14日 00:00

海がきこえる 海がきこえる
氷室 冴子 (1999/06)
徳間書店

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氷室冴子『海がきこえる』読了。
最初に断っておきますが、『海がきこえる』は恋愛小説です。

豚に真珠
猫に小判
馬の耳に念仏
みねおに恋愛小説

SFとかを紹介するはずのこのスペースに恋愛小説を持ち出すのは場違いだということは重々承知してます。ですが、長門さんが薦める以上読んでみる価値はあるんじゃないかと思ったわけです。


高知の高校に通う主人公(杜崎という)が、東京から転入してきた美人で成績優秀だけど自己中で意地っ張りな里伽子に振り回される。その結果里伽子に片思いしてた親友松野とも絶交状態なってしまう。高校卒業後、東京の大学に進んだ杜崎は偶然里伽子に再会する。そして杜崎は自分が里伽子が好きだったことに(以下略


自己中で高飛車な女って苦手なんですよ。大抵嫌いなんですけどね。不思議と里伽子は受け入れられました。なんかハルヒと重なるんですよ。ハルヒ効果は偉大ですね。こういう女が許せるようになってしまいます。長門さんもそういう視点でこの小説を選んだのかな、どうなんでしょうか。

話自体は、青臭いというか甘酸っぱいというかこそばゆいというか直視できないというか、えー、まあそんな感じです。高知特産の柑橘類っぽいです。さわやかなのに甘い、でもすっぱい。何言っているんでしょうか、私。

できるかなリターンズ

2006年07月08日 00:00

98 西原理恵子『できるかなリターンズ』
できるかなリターンズ できるかなリターンズ
西原 理恵子 (2004/01)
角川書店

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私には、なぜ長門さんがこの本を選んだのかよくわからない。
「できるかなリターンズ」を長門さんが黙々と読んでいる図が想像できない。
この本は、実は漫画だったりする。
漫画にしては、ぎっしりしている。
高々ページ数にして150ぐらいしかないのに、やけに読むのに時間がかかる。
一つのコマに小さな手書きの字がびっしり。
文字を追うのに疲れる。

サイバラという妙な漫画家が、タイで、インドネシアで、カンボジアで、サハリンで、自衛隊で、バクチでアブナイことを体験していく。


見知らぬ世界だまだまだ広がっているということを認識させられる本であった、と無理やり結論付けておしまい。

人形つかい

2006年07月07日 00:00

ハインラインの「人形つかい」読了。

人形つかい 人形つかい
ロバート・A. ハインライン (2005/12)
早川書房

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長門さんの100冊の
11 R・A・ハインライン『世界SF全集12』
に収録されているのは「人形つかい」と「夏への扉」らしいので、11番クリア。

人形つかいは、非常に読みやすい。読みながら、SFとライトノベルの境界線はやっぱりハッキリしないんだなと、思わされた。この作品はあくまでもハインラインが著者だから代表的名作SFという評価を得ているんじゃないだろうか。もしもこれがここ最近の新人日本人作家の書いたものだったら、ライトノベルよりに分類されてしまいそうな感じがする。

あらすじは、明快。ある日ナメクジみたいな宇宙からやってきた生物が地球を侵略しはじめる。このナメクジは寄生生物で人間の背中に取り付き、取り付いた宿主を思うままに操ることが出来る。寄生生物は人間に気づかれることなく、徐々に仲間を増やしていく。秘密捜査官サムは、おやじ(オールドマン)と赤毛の美人捜査官メアリとともに、何とかしてナメクジによる侵略を食い止めようとする…。

この小説の中では、宇宙から来た寄生生物は、恐怖と憎悪の対象として描かれている。それに立ち向かう人類(アメリカ人)の英雄という構図だ。細かい調査抜きで、寄生生物と平和的な話し合いの機会を設けず、ただ「敵は殺せ」というアメリカの正義至上主義的な姿勢が貫かれている点には少々疑問を覚える。が、ハリウッドなんかでアクション映画として売り出したら、うってつけの娯楽映画になるんじゃないだろうか。



ちなみにサムがメアリを彼の別荘に連れて行ったとき、パイレートという猫がメアリを受け入れることを示す一種の儀式めいたことをする。

「やれやれ安心した」とぼくはいった。「いまちょっと、きみをここに置いておくのを彼[雄猫]が許してくれないんじゃないかと思ったよ」
メアリは顔を上げて微笑した。「心配することはないわ。私の三分の二は猫だもの」
「あとの三分の一はなんだい?」
「それはあなたが見つけるのよ」

殺し文句だね。なんていい女だ。惚れる。



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