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マジック・キングダムで落ちぶれて

2008年08月19日 00:00

マジック・キングダムで落ちぶれて (ハヤカワ文庫SF)マジック・キングダムで落ちぶれて (ハヤカワ文庫SF)
(2005/08/09)
コリィ・ドクトロウ

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一種のサイバーパンク。
小説の冒頭から意味が良くわからなくて気になる単語がいくつか登場する。
意味不明な単語をちらつかされて、読み進めていくうちにぼんやりと世界観がわかってくる感覚は、SF特有のもの。

<ビッチャン世界>
この小説の舞台背景となる世界。人間は常にハイパーリンクに接続され、正確や記憶(つまりは精神)のバックアップをネットワークを介して取れるようになった。そのバックアップと肉体のクローンを組み合わせて、何度でも再生することができる。つまりは、不死が実現した世界のこと。

<デッドヘッド>
精神を肉体から切り離して、人間として再生されるときを先に延ばすこと。人生に飽きたら、数百年でも数万年でもデッドヘッドして周囲の環境を変えてみるのもいい。

<ウッフィー>
この世界における通貨のようなもの。周りの人からの評価で流動的に決まる。尊敬されたり、同情されたりすると増えて、逆だと減る。相手がどのくらいの<ウッフィー>を持っているかは、常にハイパーリンクで確認できる。



すでに何度も再生を繰り返して生きているジュールズは、自主運営のメンバーとしてディズニー・ワールドで働く夢をかなえた。そこで保守的なグループに属すジュールズは、アトラクションの覇権争いに巻き込まれていく。急進派であるデブラたちの侵攻食い止めるには、ホーンテッドマンションより魅力的に改造するしかない。仲間たちの信用を得、失い、落ちぶれる。不器用なジュールズの<ウッフィー>をかけた戦い・・・。



バックアップさえとってあれば、古い肉体を捨て新品の体で生き続けることができる時代。同時にそれの意味することは、バックアップした時点から再生されるまでに起きた出来事は、ごっそり切り捨てられるということ。コンピューターのバックアップと同じで、当たり前のことだけど。消えてしまった記憶。消されてしまう記憶。消してしまいたい記憶。再生のたび少しずつ何かを取りこぼしながら、生きて、死んで、再生される。不老不死に近い生き様を手に入れた人間は、何を糧に生きていくのだろう。


ぶっちゃけると、私がこの本を手に取った理由は、帯に当時気になっていた声優、池澤春菜による推薦文みたいなのが載っていたから。帯には「ホーンテッドマンションに100回入った」(参考:池澤春菜が帯を書いている)とか書いてあるし、ディズニーとホーンテッド・マンションが好きなだけかよ、と思ったのだが、なにやら池澤春菜のWikipediaの項によると

読書狂を自称するほどの読書家で特にSF物を好む。小学生の頃、学校の図書館の本を全て読破したことがある。その時、両親に「転校したい」(読む本が無くなった為)と話したところ、「いじめにあっているのでは?」と心配させたことがある。

とのこと。見くびってましたすみませんすみません。

ちなみに、私はホーンテッド・マンションに一度も入ったことがない。ディズニーランドも十年以上行ってないし。まあ、つぎ、いつかはしらんけど、ディズニーランド/ワールドに行く機会があれば、ホーンテッド・マンションに入ってみよう、かな、ぐらいには思った、たぶん。
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