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スペースデブリ

2005年06月23日 00:00

私がスペースデブリの存在を知ったのは、小学校高学年か中学に入った頃だったように記憶している。当時好きだった「特命リサーチ200X」でその問題が取り上げられていたのだ。

小さなたった一本のネジが、高速で地球の周りを飛び回っている。それは、船外活動中の宇宙飛行士の宇宙服をいとも簡単に貫く。宇宙服の空気が漏れ気圧が低下する。生命維持装置に異常が発生する。真空となった宇宙服内で、体液は瞬く間に蒸発し・・・残るはミイラと化した死体。

スペースデブリは子供だった私の心の中に恐怖として刻み込まれた。


さて、その宇宙空間での安全を妨げるデブリだが、果たしていったいどのくらいの速度で飛び交っているのだろうか。

まず、地球を中心とした軌道を回る物体がケップラーの法則に従うと考えよう。ほかの天体の重力が及ぼす影響はこの際無視する。さらには大気圏内の空気抵抗も無視する。

ケップラーの式

T2/R3 = 4π2/G x Mearth

Tは周期
Rは地球の中心からの距離(地球の半径は6.37 x 106 m)
Gは重力定数(6.67 x 10-11 N m2/kg2)
Mは地球の質量(5.98 x 1024 kg)である。

この式から速さを求めると

v = √(G x Mearth/R)

となる。

上の式からもわかるように、軌道上の物体の速さは、その物体自身の質量に左右されない。

ためしに高度200kmの軌道に乗った物体の速さを求めると、7800 m/sとなる。ジャンボ旅客機の速度が910 km/h だとすると秒速に換算して253 m/s。つまり高度200kmにあるデブリの速さはジャンボ旅客機の30倍だということだ。ちなみにピストルの弾丸の初速は300~400 m/s、ライフルの初速は800~1000 m/sらしい。つまりはライフルの弾よりも数倍速いってことだ。これは、確かに恐ろしい。こんなのが当たったらひとたまりもない。

同じ計算を高度3万kmでやってみると秒速3300 m/sとなる。高度が高くなれば高くなるほど速さは遅くなる。

以上が私がざっと計算してみたデブリの速度である。高度3万kmまでが大気圏なので、実際には大気との摩擦で速さは遅くなっていると思われる。デブリの速度を決定する因子はほかにもあるだろうから、正しい数値とは言い切れないが、少なくともとんでもない速さだってことだけは実感できると思う。
どなたか明らかな間違いを見つけてしまったらそっと教えてください。

試験終わったって言うのに何でこんな計算しているんだろう、私・・・。
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プラネテス: アイコピーです

2005年06月22日 00:00

SFは紙媒体だけではもちろんない。ということで、今回はSFアニメの話。

最近友人にアニメを借りて見ているのだが、「プラネテス」もそんなふうにして借りて見たアニメの一つだ。プラネテスは週刊モーニングに連載されていた幸村誠の漫画が原作。NHKでアニメ化されて、今も再放送とかやっているらしい。

物語の舞台は西暦2075年。人類は宇宙にどんどん進出し、月都市や宇宙ステーションを作るまでにいたった。この時代、スペースデブリ、つまりは宇宙空間に残されたゴミが問題になっていた。地球を回る軌道に乗ってしまったデブリが引き起こす衝突事故は、大惨事に繋がる。宇宙空間での安全を守るためには、デブリの回収は必須である。そのため宇宙産業を主とする会社は「デブリ課」という部署を設け積極的にデブリの回収を行っている。

物語は、研修をおえた新人、田名部愛がテクノーラ社のデブリ課に配属されたところからはじまる。デブリ課という生産性のない社内のお荷物部署は、個性的な人物がそろう場所であった。デブリ回収員の星野八郎太、通称ハチマキを中心に、人間関係のドラマが展開され、人間が宇宙にどう向き合っていくかというテーマが追求されていく。




前半はデブリ回収を主としたハチマキたちの活躍の描写や、田名部とハチマキのややラブコメちっくな展開。しかし後半、物語はだんだんとシリアスにそして緊迫した空気に包まれていく。往復に七年もかかる木星循環船フォン・ブラウン号の乗員を選抜するための過酷な試験。宇宙防衛戦線を名乗る、人類の宇宙進出に反対する団体の引き起こすテロとの戦い。直面する生と死。

数々の障害を乗り越えて、ハチマキは、そして人類は更なる宇宙を求めて旅立ってゆく・・・。



と、まあ、こんなかんじで、なかなか描写がリアリティあふれていて良いアニメだった。SFアニメというと現実感が伴わないむしろファンタジーに偏ったアニメが多い中、プラネテスは確かな世界観を持っていた。


ちなみに、リシューがチェンシンに渡そうとしていたコンサートのチケットにはthereminと書いてあった(気がする)。そしてアニメで使用された音楽にもテルミンチックな音が混じってた。やっぱ宇宙とテルミンって同じイメージの延長上にあるのかな。

蛇足になるが、私の好きなキャラはフィーさん。クールな女性パイロットなのに、煙草が絡むとぶち切れて見境なくなるあたりがいい。


プラネテス公式サイト:http://www.planet-es.net/



さらに蛇足。アイコピーはI copyのこと。音声通信のときに、あいての言ったことがきちんと聴こえた、という意を伝える言葉。宇宙空間の無線という通信状態が悪くなるかもしれない状況では、ちゃんと互いの言っていることが伝わっているか確認しなくちゃいけないわけだ。
ただI copyはI runとかと同じようにそれだけで主語+動詞があって完結している。「アイコピーです」と「です」をつけると、「走るです」とかそういう間違った日本語になってしまう。
まあ「アイコピーです」は語呂がいいし、研修員の田名部愛は先輩のハチマキ達にですます調で喋ることが前提となっているから、細かい文法を気にするだけ野暮ってものか。




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