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涼宮ハルヒについて大いに語る。その二。

2006年10月17日 22:53

前回の続き。ネタバレ注意。

涼宮ハルヒの憂鬱を読んで、長門さんの戦闘シーンにすっかり心を奪われてしまった私は、早速『涼宮ハルヒの溜息』を買って来た。

涼宮ハルヒの溜息 涼宮ハルヒの溜息
谷川 流 (2003/09)
角川書店

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高校の文化祭でSOS団が自主制作映画を撮影するストーリーだ。撮影中ハルヒの潜在願望によって引き起こされる超常現象を上手く誤魔化し、それでいてハルヒが満足する映画を作り上げなければならないという、理不尽な活動を強いられるSOS団のメンバー。苦労してるねぇ。

『涼宮ハルヒの溜息』の見所は、黒ずくめのマント&トンガリ帽子の長門とその肩に乗っている三毛猫のシャミセン。長門さんの今回の活躍は、あまり目立たないが重要である。目からミクルビームを本当に出してしまう朝比奈さんを毎回押し倒して噛み付かなければならないのだ。

「レーザー」(中略)
「高い指向性を持つ不可視帯域のコヒーレント光」(中略)
「レーザー光線が朝比奈さんの左目から放出されたんですね?」と古泉。
「そう」(中略)
「なんてことだ」
「俺は呻くしかない。
「朝比奈さんは、マジで目からビームを出したのか」
「粒子加速砲ではない。凝縮光」
どっちでもいい。レーザーでもメーザーでもマーカライトファープでも素人目には似たようなもんだ。荷電粒子砲と反陽子砲の違いだって知るものか。怪獣に効果があれば裏付けなんかいらん。
ここで問題とすべきは、怪獣も出てきてないのに朝比奈さんが熱線を出しちまったということだろう。
「熱線ではない。フォトンレーザー」
だからどっちでもいいんだよ、そんな科学考証は。
(『涼宮ハルヒの溜息』 p138-141)
という会話がある。
どーでもいいって言っちゃどーでもいいのかもしれないけど、やっぱこう科学用語は正しく認識すべきだと思うよ、と思ってしまうのが物理人間の哀しき性。

レーザー(Laser)はLight Amplification by Stimulated Emission of Radiationの頭文字を取った言葉。レーザーが頭文字だって数年前に初めて知ったときは軽くびっくりしたな。RayとかRazorから派生した言葉だと思ってた。よくよく考えればレーザーはLから始まるんだよね。
レーザー関係は去年みっちり覚えさせられてイヤになって今じゃすっかり忘れたけど。レーザー光は高い指向性を持つ増幅されたコヒーレント光。不可視帯域ってことは、よく見られる赤いレーザーとは違い人間の目には認識できない波長だということ。メーザー(Maser)は、Microwave Amplification by means of Stimulated Emission of Radiationの略でマイクロ波領域でのレーザーを指す。

ビームは細く絞った光や粒子の流れなので、レーザーはビームの一種のはず。となれば、なんで長門さんは否定したのかなぁ。キョンの認識がビーム=粒子加速砲(加速された粒子)だったからかな。光は粒子でもあるけど加速できない(光の速さは常に約30万キロメートル/秒)から粒子加速砲には含まれないだろうし。

凝縮光はレーザーと同義と考えてよいのかな。もしくはレーザーを含む広義の光の束のことか。

マーカライトファープは知らなかったんだけど、どうやら東宝制作の特撮SF映画『地球防衛軍』に登場する兵器らしい。
マーカライトファープ
『地球防衛軍』に登場。直径200メートルの巨大なパラボラアンテナを付けた装置とキャタピラ付の4脚によって構成されている。ミステリアンドームの破壊光線を反射して相手に撃ち返せるだけでなく、同等の光線を照射することが可能。但し、作動時間が限られているのが欠点。なお目標地点までは専用のロケット、マーカライトジャイロによって輸送される。
荷電粒子砲は電荷を帯びている粒子をビームにして打ち出す兵器かな。反陽子は通常の陽子(+)と反対の電荷を帯びている陽子(-)だから、荷電粒子に含まれる気する。どっちみちこれらの兵器はSFの中に出てくる空想兵器だけど。

熱線は「赤外線に同じ」と広辞苑にはある。赤外線は不可視帯域の電磁波(光)だけど、レーザーではないな。

最後のフォトンレーザーはレーザーと同義。フォトンとは光の素粒子の名前(日本語では光子)。


あー何の話だっけ。

とにかく、レーザー、超振動性分子カッター、ライフルダート、マイクロブラックホール、と物騒なものを目から放射するたびに、長門さんに噛まれてそれらを相殺する作用のあるものを注入されるみくるであった。

しかし。長門さんが素早く防がなければ、キョンはレーザーに貫かれるか、見えないカッターに切断されるかしたわけで。いくらハルヒがミクルの目から不思議なものが出ないかな、と望んでしまったとしてもそれが原因でキョンを傷つけることまでは望んでいないはずだ。(「口で何を言おうとハルヒは死者の出るようなことは望みはしない。それくらいのことはあいつを見てれば解る」孤島症候群より)ハルヒだって目からビームが出たら大惨事になるってことぐらい解っていただろうに。この矛盾をどうしたものか。
もしキョンが殺人光線の餌食となってしまっていたら、そのときはそのときでハルヒの能力が発動して無かったこと(もしくは何らかの辻褄あわせ)になるのだろうか。それともハルヒは無意識に長門とその後ろにある統合思念体の力に気がついていて、多少無茶をやってもフォローしてくれるという確信があるのか。それともやっぱりハルヒはそこまで深く考えてなくて、まあ長門さんが上手く止めてくれたからいいようなものの、一歩間違えればキョン→死、というとんでもない事態になっていたとか。まあ勝手な想像を巡らすよりほかないんだけどね。

本編のほうでは古泉の所属する「機関」とみくるが来た「未来」と長門を作った情報統合思念体がなんだか対立しているようなことをほのめかす伏線があったり、なんだかんだでハルヒの映画が完成しておしまい。

一巻に比べるとスリルがない。長門さんの見せ場が地味。とまあ少し期待していたほどではなかったが、十分に楽しめた。それに、アニメの第一話は『退屈』を読んでなければ意味不明だろうから、そういう意味でも読むべし読むべし。

また長くなってきたのでたぶん続く。
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